パンツ屋社長の経営日記~そこにビジョンはあるのかい?~

その時々の想いや出来事を綴りたいと思います。

BRAND STORY-episode2 ~企画・生産~

 

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内に秘めたエネルギーは普遍的で価値ある存在

本能を呼び醒まし輝きを放つ

 

『輝くオトコをデザインする』

 

 -潜在的に秘めた力強いエネルギー、男が持つ本能を深い濃色ベースの色彩で表し光がエネルギーを呼び起こす。黒は無であり、光が色を放つ。光によって浮かび上がる普遍的な価値と可能性、己を閉ざさず開放し潜在的本能から満ち溢れるエネルギーを解き放つ-

 

Adelbelz(アデルベルツ)

ドイツ語で『気高く輝く』という意味をなすadelbertを崩した造語です。

 

ロゴデザインと字体のバランス、その他諸事情があり決めましたブランドネームとなります。

 

japan creative underwear

日本の高度な技術力・ジャパンクリエイティブをアンダーウェアから世界に向けて発信する。

 

まだまだ未熟すぎる故、想定していた立ち位置と現実とのギャップの乖離が悲しい限りですが、一歩ずつ愚直に目標に向けて歩み続けたいと思います。

 

 

 BRAND STORY-episode2 ~商品企画・生産~

 

だって無いんだもの。

何か自分の感情とリンクしない。

 

無いなら作れば良い。

今回の商品を企画・生産する際に決め手となったこと。

 

だって無いんだもの。

いや、正確に言えば似たようなのは在るけどそれじゃないんだもの。

でもそれって作れるのか?いや、そもそもニーズはあるのか?

 

そもそも無いには無いなりの理由が必ず存在する。

ニーズが微量でボリュームが見込めないのでスケールしない、ボリュームが無ければ量産が出来ない。結果、生産コストを抑える事が出来ないので採算が合わない。

 

紳士下着市場、夫人市場に比べその市場規模は三分の一程度となる。服飾雑貨含め夫人よりもボリュームが落ちる紳士用品。

 

ニーズがあるのかは商品次第でもあり、市場のニーズを追う事より生み出すことの方がワクワクするのでこれらの論点を承知で着手することにした。

トレンドを追いかけ売れている商品を作るなら他が既にやっている事であり、後追いで込み合っている市場にワ~っと突入する事に興味が無いのでそれならそもそもやらない方がましでやる意味もない。

 

問題はこれをどう具現化するのかという事。

 

この業界でのネットワークやノウハウが全く無いので、ネットワークやノウハウを有した方の力をお借りする事が不可欠。ネットワークやノウハウ、そして第三者の視点による貴重なご意見も得たいのでここのお相手探しは今後を左右する意思決定となります。

 

企業様や工場など周り企画を持ち込みプレゼン、出来ないと言われる事も多々、話だけ聞いてその後音信不通など色々ありました。

 

色々な方とお会いし様々なお話をさせて頂きながら「この人と仕事がしたい」と感た方に猛アプローチしご協力頂ける事となります。

 

この時に作成した実行リストではこんな感じ

 

1.戦略立案・市場調査、事業計画書・企画書作成

2.予算設計・資金調達

3.生産取引先調査・開拓・リソース組み立て

4.デザイン・パターン作成、各種各資材作成、サンプル確認・修正、最終調整確認

5.最終納期・費用算出、着分サンプル・商品撮影

6.ECシステム構築・デザイン作成

7.JANコード取得・ブランド商標登録

 

と、ざっくりこんな感じでしょうか。

 

なんせやってみないと分からない事だらけでしたので、組み立てるとこの様な感じとなります。

 

今考えると作成したタイムスケジュールは素人感が凄いので、ここでは省きます。汗

 

そしてお気付きの方は気付いたかもですが、販路開拓が抜け落ちています。

自社ECでのD2Cを目的としており、制作・生産するのに必死でしたのでその他の販路は後回しという具策となってしまいます。

 

そもそもこの時は市場のスケジュール感やルーティーンすら理解していませんでした。

企画や生産の打ち合わせ等でご協力先企業や工場には50回以上も足を運ぶことになります。最短かつ効率的な戦略を実施し続けたていた前職では考えられない程の遠回りをしている、のかも未経験ではそれすらも分からない。

 

100mを1km走ってしまっている感覚です。

 

右へ左へと軌道修正を繰り返し、抱えたビジョンをブレずに実行する中でも幾つもの悩みに悩む判断も迫られる。多少の妥協を求められる時、しかし当初の目的や理念に立ち返るともちろん決してそこは妥協など出来ず、修正修正の繰り替えしによる生産納期がどんどん遅くなりました。

 

侃々諤々議論を繰り返し、そもそも出来るのかどうかの不安さえもが頭を支配する。

 

中途半端な妥協の産物を作るくらいなら初めからそんなものは作らない方がマシ。想いをぶつけ関わる方々に感謝をしながらも厳しい判断もしなくてはならない。

 

考えるのはただの一つで、お客様がどう感じるのか、お客様の感情を満たす事が出来るのか、という事だけです。

 

そんな生ぬるいものじゃ無いですが、作り手・売り手・お客様・それぞれがハッピーになれる商品を生み出す事、単純でありながらもっとも難しい事です。

 

出来上がった一つの商品には様々な人たちが携わっていて、皆それぞれの立場がありそれぞれの想いが存在します。その想いが形となって表現されるもの、ブランドの本質はここに在るのだと思います。だから僕は妥協ができない。

 

まだまだ未熟すぎて100%の満足に到達できない自分が情けないですが、掲げたビジョンや理念は貫き通すしかないのです。

 

結果的には半年以上も生産スケジュールはズレると同時に、様々なトラブルや予想外な出来事が起こります。

 

 

 1.戦略立案・市場調査、事業計画書・企画書作成

・差別化→他には無いオリジナリティ

コモディティ→シェア不可の消耗品

・ターゲットを細分・明確化→誰に届けたいのか

・ニッチでユニーク→ランチェスターの戦略

・ブレないコンセプト→ここもブレると何も伝わらい

マインドマップを言語と数値に落とし込み作成

  

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※あくまでも机上の空論ではあるが…

 

2.予算設計・資金調達

 ・努力する。

 

3.生産取引先調査・開拓・リソース組み立て

・何が必要で何が重要となるのか

・とにかく会いまくる

・想いをぶつける

・共鳴・信頼

 

4.デザイン・パターン作成、各種各資材作成、サンプル確認・修正、最終調整確認

 

デザインはコンセプトをベースに表現。

それでも求めるデザインとパターン設計には苦労します。

修正・修正の繰り返し、幾度もの打ち合わせを繰り返し悪戦苦闘しながらもイメージを具現化します。女性が好むような華やかでポップなデザインやカラートーンは存在しません。クラシカルでビターな大人プレミアム、重厚感漂う大人のオトコの気高き力強いエネルギーを濃色ベースの深いカラートンで表現。ブランドが発するメッセージはブレてはいけない。我々はこれだ、という想いが込められています。

 

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決定したパターンにデザインを落とし込みサイズ・バランス調整、同じデザインでも落としこむデザインのサイズ感や配置によってイメージは別物となるので重要な工程です。紙ベースでのデザイン色調確認をクリアしても実際の生地に載せてみると色調は変化する事があります。生地によって、湿度によって、その日によって色調が変わるので各工程で修正を繰り返す。

ここでのトラブルは決定していた当初のデザインが特殊プリントの特性上表現できなった事。直前でこれが発覚しデザインの修正・差し替えを余儀なくされました。残念ではありましたが最善を尽くす努力を各工程でして頂いて感謝です。


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提案・実施・修正を繰り返し理想の形に近ずける為打ち合わせ回数は50を超えます。遅れる生産を覚悟しながらも予想以上に難航しました。もうここでは開き直りの境地です。妥協は出来ない、納得のいく形となるまで厳しい判断をせざるを得ない。自分でもわからない問いにはやってみるしかその先の解が見つからない為、想定外の時間を費やしてでも実行するしかない。正直に悔しい事が多々ある中での折り合いも含め、すべての責任は自分にあると自覚していたので自分に対しても厳しい判断は必然でした。難しく厳しい局面の中、携わって頂いた方々には感謝です。

 


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求めたのは滑らかな肌触りと美しい風合いを生み出す国産長繊維糸ナイロンマルチフィラメント。弾性率が小さく肌触りがやわらかいという特徴と美しい風合いはポリエステルには無い上質さと洗練さがあります。ニット(編み物)の生産地で有名な福井県、その中でも紳士下着で求めた上質なナイロンフィラメントとなると限られた数しか国内工場は存在しません。メンズ下着の主流は綿となり、近年ようやくポリエステルが若者を中心にスケールし、ナイロン製はごくわずか。編み方によっても生地の性質や特性は異なります。極薄のナイロン生地と、パワーマッピングという特殊な生地を縫える縫製工場を見つけるのも困難を極めました。

 


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特殊パワーマッピングによるサンプル生地。

 


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色調確認も重要です。

 


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エストゴムサンプル確認その1。

わずかなサイズ違いもイメージは異なります…

 

 

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エストゴムサンプル確認その2。

 


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ブランド織りネーム。

 


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良い感じです。

トルソー君たちも早く身にまといたい事でしょう。

 


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探し物は何ですか…?

 

 

episode3へ続く。


 

 

 

adelbelz.jp